レッド・リブートに恋をして

レッド・リブートを愛憎し続け幾星霜。ようやく制限カードになってくれました。

遊戯王のあれこれ 【インフェルノイド】編

どうも。Junと申します。

東京都の西の方で遊戯王OCGをしています。


今回は【インフェルノイド】についての覚え書きのようなものです。


【青眼】の時もそうでしたが、メタゲーム視点の記事になります。その時ほど丁寧に断りを入れなくてよさそうですが、念のため断っておきます。


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↑宴!!!!!(チェーンうららで、の最有力候補です)


今回はサンプルレシピはなしにします。ちょっと調べると案外たくさん出てくるとも思うし、デッキタイプが複数あるためです。


インフェルノイドモンスターについて


このデッキの大きな特徴の一つとして、インフェルノイドモンスターはデカトロンを除いて特殊召喚モンスターとなっています。炎属性・悪魔族で統一されており、メインデッキに入るモンスターはレベル1〜10で、デカトロンを含め11種類のモンスターと、エクストラデッキにはレベル11の融合モンスター、ティエラが存在しています。


まずはメインデッキのインフェルノイドモンスターの攻撃力/守備力、レベル帯(1〜4、5〜8、9〜10)ごとの召喚条件と共通効果、各モンスターの固有効果についてをまとめておきます。普通にwikiを見た方が早いかもしれませんが、何回見ても使ってみるまでよく分からないモンスター群でもあるので、改めてどうぞ、ということで。



レベル1 デカトロン 500/200 チューナー

通常召喚可能。

召喚、特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキからデカトロン以外のインフェルノイドモンスターを墓地へ送り、そのモンスターのレベル分だけ自身のレベルを上げ、同名扱いになり、同じ効果を得る。


-以下は通常召喚不可-


全レベル共通

自分フィールドの効果モンスターのレベル・ランクの合計が8以下の時、特殊召喚可能。


・レベル1〜4

召喚条件:自分の手札、墓地からインフェルノイドモンスター1体を除外した場合のみ手札から特殊召喚できる。


共通効果:相手ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体をリリースして、相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。


レベル1 シャイターン 0/0

固有:1ターンに1度、場にセットされたカード1枚を対象として発動できる。対象カードをデッキバウンス。対象のカードでのチェーン不可。


レベル2 ベルゼブル 0/2000

固有:1ターンに1度、相手フィールドの表側表示のカードを対象として発動できる。手札バウンス。


レベル3 ルキフグス 1600/0

固有:1ターンに1度、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。効果を発動するターン、攻撃不可。


レベル4 アスタロス 1800/0

固有:1ターンに1度、フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。そのカードを破壊する。効果を発動するターン、攻撃不可。


・レベル5〜8

召喚条件:自分の手札、墓地からインフェルノイドモンスター2体を除外した場合のみ手札、墓地から特殊召喚できる。


共通効果:1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体をリリースし、相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。


レベル5 アシュメダイ 2200/0

固有:自身が相手モンスターへの攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。相手の手札をランダムに1枚選んで墓地に送る。


レベル6 ベルフェゴル 2400/0

固有:自身の攻撃宣言時に発動できる。相手はエクストラデッキからモンスター1体を選んで除外する。


レベル7 ヴァエル 2600/0

固有:自身が相手モンスターを攻撃したバトルフェイズ終了時に発動できる。フィールドのカード1枚を選んで除外する。


レベル8 アドラメレク 2800/0

固有:自身が戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。自身はもう1度だけ続けて攻撃できる。


・レベル9〜10

召喚条件:自分の手札、墓地からインフェルノイドモンスターを3体除外した場合のみ手札、墓地から特殊召喚できる。


レベル9 リリス 2900/2900

固有①:自身が特殊召喚に成功した時に発動できる。煉獄カード以外のフィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。

固有②:1ターンに1度、自身以外のモンスターの効果が発動した時、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。その発動を無効にし除外する。


レベル10 ネヘモス 3000/3000

固有①:自身が特殊召喚に成功した時に発動できる。自身以外のフィールドのモンスターを全て破壊する。

固有②:1ターンに1度、魔法・罠カードの効果が発動した時、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。その発動を無効にし除外する。


以上です。

読んだだけでは理解しづらいと思いますが、例えばアドラメレクを出すためには他に2体のインフェルノイドモンスターが必要で、アドラメレク1体のみが場にいる場合は他のインフェルノイドも出てくることができる、という感じです。


デカトロンにはレベルを上げる効果があり、デカトロンの効果を使う場合はヴァエルまでのレベルのモンスターを墓地に送ることで他のインフェルノイドを阻害しないことができます。


リリスとネヘモスについては、攻守の値や特殊召喚時の効果から分かる通りかと思いますが、捲る力が高い代わりに他のモンスターを出せなくなります。


デカトロン以外は特殊召喚モンスターということは、アドバンス召喚にも対応していないので気を付けましょう。



・デッキの特徴


インフェルノイドモンスターたち自身の召喚条件はかなり取り回しが悪く、出せば出すほど頭数が減っていってしまうため、名前を持ったモンスターを大量に採用しなくてはならない…ように見えますが、画像を貼った「煉獄の狂宴」というカードを使うことで採用枚数をある程度抑えた上で狂宴の効果による大量展開も可能になります。


このデッキは強さの一部分を狂宴に頼っていると言っていいかもしれません。


召喚条件に「自分フィールドの効果モンスターのレベル・ランクの合計が8以下」というものがあります。すべてのインフェルノイドモンスターに共通しているこの条件ですが、つまり場に出ている効果モンスターを混ぜつつリンクモンスターを出せればほぼあってないような条件になるということは覚えていて損はしないと思います。リンク召喚の実装によってある種の強化をされた珍しいデッキでもあります。


インフェルノイドモンスターを多めに採用しなくてはならないという点を逆手に取りデッキ枚数を最大まで増やすことで「名推理」「モンスターゲート」といった高速で墓地肥やしを行えるカードで無理矢理墓地にネームモンスターを増やす【60ノイド】というタイプも存在します。むしろ2020年2月現在は、1月の制限改訂で名推理が緩和されたことによりこちらの方が多数派であると言ってもよいほどです。(「隣の芝刈り」は【インフェルノイド】においてはあまり採用されていない印象です)


【60ノイド】があるならば【40ノイド】もあるわけですが、必ずしも40枚ぴったりでなくとも40とつくことがあります。最近は少数派になりましたが自分は40の方が好きです。(デッキを持ちやすいため…)


さらにこのデッキは、ディアボロスのストラクチャーデッキRで登場した「闇黒世界-シャドウディストピア」というフィールド魔法によって大幅に、と言ってよいほど強化されました。シャドウディストピアはフィールドの表側表示のモンスターを闇属性として扱い、さらに1ターンに1度、カードの効果を発動するためのコストのリリースを相手の闇属性モンスターで賄うことができるという効果を持っています。つまり、インフェルノイドモンスターの墓地のカードを対象に除外する効果を相手のモンスターをリリースして発動できるということになります。元々弱くなかった【インフェルノイド】ですが、このカードによってかなりの理不尽なコスト要求を押し付けられる強みを得たと言えます。

インフェルノイドモンスター+シャドウディストピアに対して、耐性を持ったモンスターはサモンプリーストくらいです。


カテゴリ内のモンスターについてとデッキの特徴の項目だけでそれなりのボリュームになっていますが、つまりそれだけ特徴的なデッキだということでもあります。扱いやすくはないモンスター群はその分どれもとても強力なので、的確にプレイできると1枚からでも他のデッキにはない突破力、制圧力を発揮できることもあります。端的にヴァエルが強い、と覚えておいてもよいと思います。


ただしかなり機嫌のあるデッキでもあるので、ドローに自信のある決闘者向けのデッキと言ってよいかと思っています。



・狂宴の強さ


このデッキについて語る上で外せないのがやはり「煉獄の狂宴」というカードについてでしょう。(画像参照)


手札、フィールドの他の「煉獄」魔法・罠カードをコストに、デッキからレベルの合計が8になるようにインフェルノイドモンスターを3体まで召喚条件を無視して特殊召喚します。


"手札、フィールドの他の「煉獄」魔法罠カードをコストに、デッキからレベルの合計が8になるようにインフェルノイドモンスターを3体まで召喚条件を無視して特殊召喚"します。


トンデモ効果すぎて2回書きました。


読んで字のごとくですが、インフェルノイドモンスターを3体まで並べることができます。レベルの合計が8になるように、なので…


→レベル8を1体 ☆

→レベル7+レベル1の2体 ☆

→レベル6+レベル2の2体 

→レベル5+レベル3の2体

→レベル4+レベル4の2体

→レベル4+レベル3+レベル1の3体

→レベル4+レベル2+レベル2の3体

→レベル3+レベル3+レベル2の3体

→レベル1+レベル1+レベル6の3体 ☆

(☆マークはよく使うもの)


上記のような組み合わせをデッキから出すことができます。


狂宴の効果処理までこぎつけられた場合、やはり最も出したいのはデカトロンになると思うので、デカトロンを2体出せる1+1+6(デカトロン+デカトロン+ベルフェゴル)や、ヴァエルとの組み合わせの7+1は多用することになると思います。


さらに、実は狂宴には1ターンに1度の制約がないので、チェーン1の狂宴にチェーンしてチェーン2で狂宴を発動すると、チェーン1の狂宴のコストを払った後、チェーン2の狂宴はチェーン1の狂宴自体をコストに発動することができてしまいます。この場合に、アドラメレク1体のみで出すこともできるということを覚えておくと便利です。

(狂宴の効果を2回書いたのは実はこのためです)


あまりの強さに持たれていた場合は確実にうららをチェーンされるので、psyフレームγの採用までが基本になっているのはより確実に狂宴を通すためです。γとセットで採用しなければならないpsyフレームドライバーは通常モンスターで、インフェルノイドモンスターの召喚条件のレベルを超過しても問題ないという噛み合いもあります。


また、煉獄の狂宴はサーチ手段も豊富で、「悪魔嬢リリス」に召喚権を割くことでリリスの効果からのセット、「煉獄の消華」によるサーチ、「トラップトリック」によるデッキからのセットに対応しています。煉獄の消華は、処理後からはインフェルノイドモンスターしか出せなくなりますが、チェーン上では処理前なので、うららやうさぎなどに狙われても持っていればpsyフレームγでの対応も可能です。墓穴の指名者ももちろんよいです。



・使うにあたって意識したいこと


意識することはたくさんありますが、デッキの枚数を40枚に近づけている場合、リリスとトラップトリックが狂宴と被ると意外と嫌なので、狂宴を探すためのカードとして消華は確定としても、他はリリスだけかトラップトリックだけの採用にすることやその枚数に理由を持たせること、またそれだけやったとしても狂宴と消華以外の狂宴を探すためのカードの被りを許容できるかどうかなどが最も意識するべきことになるかもしれません。もはや自分との戦いですが、それだけ狂宴が強いということでもあります。


また、デカトロンの素引きは強いですが狂宴で出せるデカトロンは減っていることなども意識しながらプレイできるとよりよいと思います。【インフェルノイド】は採用するべきカードのほとんどにちゃんとしたパワーがありますが、そのカードを使うと他のカードのパワーが相対的に落ちやすいという難点も同時に抱えています。デッキの中身を噛み合わせられるかどうかがかなり初手にかかってきてしまうため、モンスター群の豪快さとは反対に繊細なデッキであると言えるでしょう。特にリリスやネヘモスを出したがっている時にD.D.クロウ、墓穴の指名者などを喰らうと涙を飲むことになります。


覚えておくとよいこととして、デカトロンの効果で名前をコピーして、そのコピーしたモンスターが墓穴の指名者の対象になり除外されたとしてもデカトロンの効果は無効にされない、というものがあります。元々の名前がコピーしたモンスターではなくデカトロンだから、だそうです。関連する話として、インフェルノイドモンスターの召喚条件での特殊召喚をする際はできるだけ墓穴の指名者を避けられるようにデカトロンをコストに選択するのがベターと言えます。


特に重要な煉獄の狂宴を通すことを第一にプレイするのを優先するのですが、「煉獄の虚夢」というティエラを出すためのカードを使える場合はその限りではなくなることなども考えられるとより【インフェルノイド】のことを理解できると思います。



・リンク召喚との相性の良さ


先述もしましたが【インフェルノイド】はリンク召喚によってある種の強化がされました。リンクモンスターにはレベルがないので、インフェルノイドモンスターの召喚条件を阻害せずに展開を繋げることが可能です。


これを利用した【インフェルノイド】おけるライフを取るプランも合わせて紹介しておきます。モンスターを並べるのにさほど苦労しないのでヴァレルソードドラゴン+攻撃力2000以上のモンスターによるワンショットももちろん可能なのですが、デカトロンはチューナーであること、レベル5〜8のモンスター群は相手の墓地にカードがあればフリーチェーンで自分フィールドのモンスターのリリースが可能なので、

γ+ドライバーやデカトロン+他のモンスターから「水晶機巧ハリファイバー」をリンク召喚、ハリファイバーからデカトロンをリクルート、ヴァエルやアドラメレクを墓地に送っておいて、デカトロンとハリファイバーで「アークロード・パラディオン」をリンク召喚。

アークロードのリンク先にヴァエルとアドラメレクを出すとアークロードの攻撃力が7400(2000+2600+2800)となり、アークロードの攻撃後、ヴァエルかアドラメレクの効果でアークロードをリリース。

アークロードのリンク先が攻撃できない制約が解除され、ヴァエルでもアドラメレクでもライフを取りにいくことができる、という寸法です。

ヴァエルかアドラメレクしかアークロードのリンク先に用意できなかったとして、召喚権が残っているなら悪魔嬢リリスを通常召喚すると、ヴァエルの場合でもアドラメレクの場合でも8000以上に届きます。アークロードのリンク先でなくても大丈夫です。

→内訳

アークロード+ヴァエル→アークロード4600+ヴァエル2600=7200で800以上が必要

アークロード+アドラメレク→アークロード4800+アドラメレク2800=7600で400以上が必要。


どちらの場合も悪魔嬢リリスの通常召喚時の攻撃力1000で8000以上になります。


アークロードのリンク先にヴァエルかアドラメレクと他の誰かを置くだけで簡単にライフを取り切れる布陣が整うので、【インフェルノイド】を使用する場合は覚えておくとよいです。

ただ、ネヘモスとリリスは単体だと起動効果によってアークロードをリリースできないので、極力ヴァエルとアドラメレクを一緒に置いてあげることだけ気を付けましょう。



・4月期をどう見るか?


ティエラをエクストラモンスターゾーンに置かなくてもよくなるのですが、元々ティエラを出すと他のモンスターを出しにくくなるので誤差程度かもしれません。が、決して小さくはない変更点です。

デッキの強さはそのままといった感じに留まると思います。



以上、【インフェルノイド】デッキについてのあれこれでした。