遊戯王のあれこれ 【オルターガイスト】編
いやほんとに今更言うことなんてヘクスティアのリンク先にマリオネッター以上の打点のやつ置くようにしつつ端か真ん中にフェイカーシルキタスを置きつつプロトコルが開いてる盤面を目指そうそれがプークエリでかなりやりやすくなったよくらいしかないかも
— Jun (@Ju3n7_active) 2020年3月10日
東京都の西の方で遊戯王OCGをしています。
今回は【オルターガイスト】というデッキについて書いていこうと思います。
自分が10期に入って組んでから最も使用した、かつ今後も改訂で構築が不可能にならない限りは使用していこうと思っているデッキです。このブログのタイトルも、このデッキを使用しているからこそ着想できたものとなっています。
↑3セット分くらいパーツがある。
【オルターガイスト】を紹介するにあたり、まず説明するべきことはこのデッキは一度構築を決めてからが構築の始発点である、ということかもしれません。
よく言われている「扱うのが難しい」というのもそうですが、一旦決めた構築を使っているうちに、このカードでこの行動(もしくは相手への妨害)ができるなら今入れているこのカードは別のカードでいいな、などの改善点がデュエルするたびに見えてくるからです。
・オルターガイストカードについてとデッキの回し方について
このデッキの難しさをたらしめているのは罠カードを多用し、かつ罠カードの発動に反応するモンスターが存在するテーマであるため、伏せてあるカードの発動タイミングが非常にシビアであることの他に、テーマ内のカードそれぞれに"共通効果がない"というところも一役買っているかと思います。
なので、どのカードで何ができるかを改めてまとめておきます。
…モンスター
紫のやつ。(制限カード)
「自分が罠カードを発動した場合に…」というテキストは、罠カードの発動に直接チェーンを組み発動する(雷神龍サンダードラゴンのような効果)のではなく、自分の罠カードが発動無効にされなかった場合、そのチェーンの解決後に再びチェーンブロックを組み発動できる効果ということです。
手札に無限泡影とこのカードを一緒に引いている時の「泡影フェイカー」と呼ばれる組み合わせはこのデッキの先攻が強いという定石に加えて純粋に凶悪で、後攻0ターン目とまで呼ばれていました。確率はかなり落ちましたが、2020年4月改訂の現在も可能です。
緑のやつ。プロトコルを持ってくる。
時々マリオネッターにうららを投げられますが、うららはデッキからセットには対応していないので、当たりません。
人魚のやつ。リンクリボーになってマルチフェイカーを探す。(2021/4/1より無制限カードに)
リンクリボーになったタイミングにうららがガンガンに当たります。弱かった点ですがプークエリのおかげで解決しました。
戦闘ダメージを与えた時の効果も非常に優秀です。
バウンスするやつ。他のモンスターは色や見た目で呼ばれることが多いのにシルキタスだけは名指しで呼ばれることが多い。
当然、マルチフェイカーを何度も使い回すこともできるため相性が最高です。
ちっちゃい紫。いきなりヘクスティアを作るやつ。
更に言えばマイクロコーダーです。
黄色いやつ。
ビートダウン系をぐちゃぐちゃにできます。
…罠
ルールを作るやつ。
これのおかげでうさぎ、G以外の誘発をほぼカットできるのがこのデッキの大きな強みです。
無限泡影やエフェクトヴェーラー、スキルドレインの効果無効を弾くのはもちろん、ネクロバレーの墓地のカードへ及ぶ効果を無効化される効果の適用中でも、自分のマリオネッターの②の効果やマテリアリゼーションを通すことが可能になります。
とても細かいことですが、このカードの永続効果を適用させるためにこのカードを表にするのみの発動に相手モンスターの効果をチェーンされた場合、そのチェーン上でこのカードは効果の適用前の状態なので、チェーンして効果を無効にすることはできません。
蘇生するやつ。裁定のおかげで発動後は即座に手札やデッキに帰っていくことが多いです。その場合でも対象モンスターが特殊召喚されます。
残っていてもフィールドに存在するオルターガイストカードになるので適宜残して使うのもアリです。
4月のルール改訂において、このカードの破壊または除外が確定した場合にこのカードをチェーンしてマルチフェイカーを蘇生したとしても、マルチフェイカーは効果の発動前に墓地へ送られてしまい効果が発動できなくなりました。(効果の発動前に発動に際して正しくない場所に参照されると発動することができない、というやつです。)
かなり微々たる弱体化です。羽根帚にチェーンするならマルチフェイカー以外を蘇生するようにすればよい、という認識で大丈夫です。メリュシーク、ヘクスティアを蘇生させればちゃんとサーチもできます。
出てきてプロトコルを羽根帚から守るやつ。
このカードの対象耐性は相手だけでなく自分にもかかってしまうことに注意です。
侵略の侵喰感染。
…リンクモンスター
これほんとにリンク2?
実は②効果にターン1がない。
たまに出てくるやつ。個人的にはリンク6くらいの強さがあると感じます。
ヴァレルソードより強いやつ。ヘクスティアのリンク先に置いて打点上げる効果を使うと7100が出ます。
以上です。
次にこのデッキを回すにあたってです。
とにかくこれを使っていきたいデッキなので、これにアクセスできる
これらの重要度も高いです。
上の3枚ももちろん重要ですが、プークエリと(クンティエリ以外の)オルターガイストモンスターが手札にあれば、ほぼ確実にマルチフェイカーは手札に来ると思ってよいです。
こいつはマルチフェイカーのリクルート効果で出してくるモンスターの筆頭です。置いておくだけでかなり強い妨害になってくれます。が、基本的には妨害札を見せていることになるので、使いどころには気をつけなくてはいけません。
オルターガイストネームを持ったカード同士の連携がゲームメイクの肝なので、ネームカードを途切れさせられるとかなり苦しいです。
とにかくできるだけ通常召喚は
かに充て、
の設置かを手札に加える
終着点があってそれを目指すことに尽力するタイプのデッキではないので、その点が難しいと言われる理由かもしれません。
他に意識するべきことは後述させていただきます。
エミュレルフについて、最近は見なくなりましたが、モンスターの補填、罠カードへの対象と破壊耐性の付与と常に採用圏内として覚えておいて損のないカードであると言えると思います。
他にもモンスターにピクシール、フィフィネラグ、フィジアラート、罠カードにカモフラージュ、ホーンデッドロック、フェイルオーバー、リンクモンスターにキードゥルガーなどがテーマカードとして存在しているのですが、省略させていただきます。
・サンプルレシピ
2020年4月改訂の時点で構築に必要な主要パーツと、環境に合わせてメインデッキにも入るカード、サイドデッキ向けのカード、エクストラデッキ、というような分け方でサンプルレシピを紹介しておきます。環境に合わせて必要なカードを主要パーツと織り交ぜ、あなたに最適な40枚+15枚+15枚の【オルターガイスト】を目指してみてください。
サイドデッキを使う試合に慣れないうちは主要パーツ以外のパーツから15枚を選んでサイドデッキにするんだな、くらいの認識で大丈夫です。
・主要パーツ 30枚
・環境次第でメインデッキに採用できるカード
↑このあたりから枚数はお好みで。メインデッキとサイドデッキを合わせて複数枚といった採用方法も可能です。
これに加えて、フィールド魔法なら魔鐘洞も候補になります。
・サイドデッキ向けのカード
↑無論この限りではないですが、特に思いつくものがなければこのあたりが筆頭になってくると思います。
やぶ蛇の対応カードはエクストラデッキに入ります。
ヌメロン要素一式もアリですね。
・エクストラデッキ 15枚
参考までにどうぞ。
・使うにあたって意識したいこと
まず最も大事なことは先攻を取ることです。(後攻でもかなり戦える罠デッキではあります)
その他【オルターガイスト】を使用するにあたって意識すべきことは、メインデッキのオルターガイストモンスターの盤面に触れる効果は例外なく対象を取る効果であるということです。
相手の先攻で出てくるドラグーンはもちろん、アストラム、ヴァレルロード、ヴァレルエンド、レベル7以上を素材にした混沌の戦士カオスソルジャーなどが本当に苦手です。
これらを処理するのにニンギルス、アクセスコードトーカーはかなり有効ですが、それまでに妨害を食らいやすいなど、対応できるとはいえ過信は禁物です。
果てはマリオネッターの②効果もしっかり対象を取る効果なので、対象の墓地のモンスターにDDクロウや墓穴の指名者が当たると、フィールドの対象のカードが墓地に送られるだけになってしまうことなども覚えておくべきでしょう。
【オルターガイスト】は、先述した通りではありますが展開を通して盤面を完成させることを目指すいわゆる展開系のデッキではない、ということも意識しておくと使いやすいかもしれません。(展開力は高めですが)
言い換えれば"撃たせる"デッキであるということです。手札誘発系のカードや効果無効系のカードを極力釣るようにプレイして、本命のカードをうまく通していきましょう。プロトコルが通ればその後の幽鬼うさぎ、増殖するG以外の手札誘発系のカードをほとんどカットできることもあり、とにかく相手にリソースを使わせることに専念しながら戦えると非常に良い立ち回りになっていくと思います。
簡単にまとめるとワンフォーワンはなるべく取っておくようにしたい、ということです。
最初のうちはマリオネッター、メリュシークを通すように、マルチフェイカーでシルキタスを出した後はシルキタスを通すようにしていくと、自然とリソース差をつけられるようになるといった感じです。
↑これを目指しましょう。クンティエリは手札にあればより嬉しいくらいなので誘発構えておくのも強いです。
あとは不思議な強い裁定もいくつかあるので、それを覚えましょう。マテリアリゼーション周りの裁定はかなり不思議で強いです。シルキタスで戻しても蘇生されたりスプーフィングで戻しても蘇生されたり。クンティエリにはターン1がないのでシルキタスと一緒に構えられるとこの2枚だけで3回攻撃がカットできたりします。プロトコル適用下のネクロバレー、スキルドレインについても不思議で強いですね。
細かいこととしては、マルチフェイカーの効果を発動するタイミングをあえて遅くしたりそもそも発動しないというプレイングがあります。フェイカーがニビルと一緒に手札にあり、ニビルの方が有効であると判断できた場合はマルチフェイカーを起動してしまうとニビルが出せなくなるので、これも押さえておきましょう。ファンタズメイを採用する場合も同様です。
・手札にメリュシーク+プークエリ
メリュシーク通常→手札のプークエリとヘクスティアをリンク召喚→メリュシークの③効果をチェーン1、プークエリの②効果をチェーン2として発動→効果処理でプークエリが手札に戻り、マルチフェイカーをサーチ→ヘクスティアを素材にリンクロスをリンク召喚→ヘクスティアの③効果をチェーン1、リンクロスの召喚時効果をチェーン2として発動→効果処理でトークンを1〜2体生成、プロトコルをサーチ
上記は、メリュシークorプークエリ+ワンフォーワン+コストになるモンスター、の組み合わせでも可能になりますが、ワンフォーワンがうららに当たる可能性を孕んでいます。
プークエリ+ワンフォーワン+コストの組み合わせだと召喚権が余ります。
…色々書きましたが、最初に引いた5枚からどういう盤面を組み、どこで誰の効果を使っていくかということを、使いながら慣れていくしかない部分もあるので、使ってみようと思っている方には、とりあえず「マリオ通常プロトコルセット」の呪文を唱え慣れてみてください、と言うほかないのかもしれません。使われるのではなく、使う側としてこの呪文を強く感じられてきたらかなり慣れてきていると考えてよいでしょう。
↑記事を書きながらドローテスト。楽しめる手札になってくれました。
シルキタスを2枚とも素引きしてしまってスプーフィングが無い時などのどうしようもない手札になる時もあります。
カードゲームは常にそうですが、割り切りも大事です。このデッキはそのこともよく教えてくれます。そういった部分で強いけれど勝ち切れないデッキとも言えるかもしれないですね。
・4月期をどう見るべきか?
【オルターガイスト】は、4月の制限改訂で微弱なダメージを受けました。リンクロスの制限入りです。(展開系はリンクロスを1回使うだけということが多いみたいなので、むしろどう考えてもオルターガイストの押さえ込みだと思います)
これによりノータイムで強金を発動することが少しだけ気難しい行動になりました。個人的にはどうせ強金が手札にあったら使うので気にしすぎても仕方ないと思っていますが、やはりそこでリンクロスを失うリスクは無視できません。
リンクロスを失った場合、そのドローで罠カード(プロトコルが最善)を引けるかどうかがその後の試合展開に影響します。
そして相変わらずドラグーンは苦手です。減った…というか真竜剣皇マスターPというカードのことを思ってもドラグーンみたいなカードは減って然るべきなのですが、使ってくる一部のデッキに対してドラグーンを出された場合、メインのギミックではどうしても対応できません。素直に一滴を当てる他なく、そのため一滴は少なくとも4月期ではメイン採用までありだと思っています。三戦の才については、ドラグーン側がメインフェイズを素通りしてくる可能性もあるので、ドラグーンへの対応としての三戦の才の評価は高くないです。
※三戦の才自体への評価ではなく、強金以外のドローソースもしくは強引な番兵効果としての使用の方が【オルターガイスト】的な評価は高くなる…と思っている、ということです。
早いところドラグーンには禁止カードになってほしいというのが正直なところですが、ドラグーンがいるなら一滴をドラグーンに当てられるとなんとマリオネッターでど突き倒すことも可能になるので、どちらかというと早く一滴が欲しいという感想です。無論ドラグーンが嫌ではなくなるわけではないですが。
他には、ある意味予想通りですが、やぶ蛇を採用した場合以外のルール変更の恩恵がほぼないです。
周りが強くなっただけ、というのがルール変更後の【オルターガイスト】側の意見かなと思います。
↑裁定クイズを置いておきます。8問目の選択肢ちょっと分かりづらいこと以外は覚えておくべきことの多くの部分をカバーできるのでよい問題集です。
この記事と併せて読むとよいなと思う記事はwalp氏の「【考察】オルガの小技集書いてみた」です。
プークエリが実装されるより前の記事だということのみ留意点です。
以上、【オルターガイスト】デッキについてのあれこれでした。
お付き合いいただきありがとうございます。